前回よりひと月遅い本番ということもあり、
なんとなく時間に余裕があるような錯覚を覚える今日この頃。
考える時間があるということは、
それだけいろんな可能性をさぐるチャンスがあるのかもしれません。
でも、それはちゃんと時間の配分ができる人に限るもの!
時間があればあるほど、伸びきったゴムのようにずるずるとゆるんでいってしまうのが
普通の人なのです。
そして、目の前の忙しさにかまけて、
「これが終わったらとりかかるぞ」と思いながら
あっという間にひと月が経ってしまいました――。
そんな、多忙を怠惰の隠れ蓑にしているワタクシドモです。
そんな中で、うちの平澤由美に借りた本が、
個人的にとても興味深く、元気をもらっています。
その本は、プロ・アマに関わりなく、
自分の声や話し方にもっと自信がつく方法を教えてくれるというものでした。
アメリカの大統領には、専属の話し方を指導する先生がついているほど、
声色や話し方というものが人に与える印象は大きいものです。
でも、ちょっとした訓練によって、
今からでも、より良くすることができる、というのです。
しかもこの本は、母音の発声の仕方などを図入りで説明しているため、
黙読しているうちに、実際に声を出したくなってきます。
さらに最近では、本を読んでいる自分の声を録音してみたりしています。
そうすると、気持ちではこんなふうに読みたいのに……という理想像が
ことごとく打ちのめされます。
ここで息継ぎして、ここは音を上げて、ここはこういう感情を込めて……などなど、
頭の中で考えている話し方が、思うようにできないことがわかります。
自分の話し方にもかかわらず、自分でコントロールできないなんて!! と、少々焦りました。
『うた会』では、毎回朗読を盛り込んでいますが、
役者たちがいつも「朗読はむずかしい〜」と言っていた気持ちがよくわかりました。
そして、耳からの情報だけで物語に惹き込むことができる、
プロの役者のすごさを、あらためて実感いたしました。
毎回挑戦してきてくれたことを、今更ながら感謝します!! (10/27)